2011年1月20日号
                  在日本関西韓国人連合会会長 朴良基さん

                                               (聞き手・李相善本紙代表)

 ――関西地区の韓人会が発足に至った経過をお教えください。
  東京は来年で10年目になりますが、東京から2、3年前からいろんな話がありました。昨年5月になって、民族平和統一諮問会議に参加したときに、東京の会長がどうしてもつくらないとだめだと言われ、私も分かりましたと言いました。
 7月に東京から連絡が入って、会長らを含めて執行部がこちらに来るという話があり、準備委員会を設立しました。準備を進め、昨年9月29日に設立総会を開催しました。会員など300人ぐらい集まって、大盛況でした。
 
 ――どのように入会を呼びかけましたか。
  ニューカマーの中で民団を知っている人は、民団があるのにどうしてだと言いました。民団とは競合しない方針を打ち出し、それに乗っ取って説得しました。もう1つは、入会金が二千円で、毎月の会費は一般はいらない。役員だけ理事が五千円などの入会しやすい条件を設定しました。
 ニューカマーは大きな災難とか災害があった場合、安全と安否を確認する装置が何もありません。どこで何をして、死んだとしてもわからない。だからうネットワークをまず作りましょうと訴えました。
 また、自分がそこに入ったら何をしてくれるのかというのが一番の問題でした。人が集まること自体がメリットです。人がたくさんいる中にはいろいろな情報があります。いつもメリットがたくさんあるわけです。その中であなたのメリットを持っていってくださいと言います。
 知恵がたくさんある人は知恵を出し、お金がある人はお金を出す。時間がたくさんある人は時間を自分のメリットにすればいい。我々は向こうからこちらに来て、我々の情報をここで交換し、お互いに助け合うことが必要ではないかという話をし、納得していただいて会員がどんどん増えています。

 ――ニューカマーが増えた要因は何だとお考えですか。
  韓国より経済的な問題でやりやすいとか、韓流ブームとかでいろいろなビジネスチャンスがあるからでしょう。また国際結婚をされている方とかですね。また留学に来て帰る人もいれば、ここに定着する人もいるので増えていく。留学生の生活に関する情報支援、就職の斡旋などもやっています。

 ――日本に来られるようになった契機は。
  学校を普通に卒業して一般の会社に行ってから、高麗貿易に幹部クラスで移転しました。当時管理職でいた前任の人が韓国に帰るというので、代わりに私がその人に推薦されて日本に行くことになりました。
 
 ――20年前から日本社会を見ていてどう思いますか。
  私自身差別などはありませんでしたが、周りの話を聞くと罵倒や、マンションが買えないとかの差別はあったようですね。また韓流ブームなどで日本人が韓国人を見る目がやわらかくなったようですね。

 ――韓国も日本も経済発展を成し遂げましたがその違いは。
  経済の単位が違うから、大きさが全然違いますよね。成長しているとはいっても、韓国はこれからが大事だと思います。日本は中小企業の基盤がしっかりしていますが、韓国はそこが弱い。輸入や輸出で世界何位だと言っているだけでは駄目です。日本の全都道府県を周りましたが、日本の鉄道や道路のインフラは凄いし、韓国がここまで来るのは相当時間がかかるでしょう。

 ――民団、総連については。
  やはり国が分かれていてその派生組織なので、政治問題もあるし分かれているのはしょうがないですね。よく民族は1つだと言いますが、そんな簡単な世界ではないですね。しかし、そういう民族組織の在日の先輩たちがいないと今の我々はいません。
 その人たちの頑張りで韓国の経済力も上がりました。国が発展する大きな役割を果たしました。国が大きくなったことで、我々1人ひとりの価値も上がりました。韓国という国が発展していなかったら、我々は朴や金など本名ではなく、通名を名乗っているかもしれません。
 国をいろんな形で応援した在日の力は大きかったです。オリンピックのときも、IMFのときも、リーマンショックのときもたくさんお金を送りました。そういう人たちがいたから、我々がここにいるのです。それを無視してはいけません。

 ――1世諸氏の同胞社会に対する貢献度は非常に高いですね。
  現在、民団との共同事業も計画しています。少しずつ交流を深めていけたらと思います。共同でいろんなことをしていきたい。
 長い歴史から見ると、何千年前から日本と韓半島は渡来人の往来などで交流があった。それが今はニューカマーに当てはまり、自分が今のこの時代にいる間に、どういうアイデンティティをもって交流をするかが重要だと思います。それを明確に行うことで、次世代がそれを見て継承していくでしょう。我々がそれを曖昧にすれば、そこで交流もなくなります。
 在日はその地域に何らかの貢献をすべきで、権利主張だけするのは間違いです。地域社会発展のため、共存のために貢献することが重要です。そうすることで周りからも認められてきます。一生懸命働いてお金を作って、税金を払う。それだけでも立派な貢献になります。

 ――本日はありがとうございました。